ドラマ 凪のお暇の見どころ

まず目を引くのは凪(黒木華)のヘアスタイルでしょう。

 

原作とドラマでは、もともと天パーという設定ですが、黒木さんは逆にアフロヘアのパーマをかけているそうです。

 

彼女を取り合う2人の俳優の行動と心の変化が見どころです。

 

元カレ役の高橋一生の凪の前でみせる言動は、ドラマ「医龍2」に出演していた20代の頃の「俺に切らせろ」が口癖だった尖ったサイコ野郎ドクターの彼が戻ってきた感じでファンとしては嬉しいです。

 

僕らは奇跡でできている」などの最近の主演作でみせる天然くんの姿は、どうやら素のプライベートの高橋一生とも共通項があるようです。

 

それこそマイペースで自分の世界観を持っている俳優さんであり、ややもすると「ゆるふわ男子」でブレイク中の中村倫也のお株を奪いキャラが被る心配があるところですが、ここはやはり俳優人生の長い高橋さんが、若い頃によく演じていたサイコ野郎の演技を上手く出してくれて、キャラが被らないようになっています。

 

ただ、役の設定は嫌みな未練がましい凪の元カレ役だけど実は凪のことが大好きという「本当はいい人風」にしているところが非常に残念で、徹底した変態っぷりをかましてほしかったです。

 

しかし、原作に沿った人物設定なのでしょうからそこは仕方ありません。

 

凪のアパートに住む他の住人たちのそれぞれの生活風景が見どころのひとつで面白いです。

 

普通はアパートの住人たちとあそこまで仲良くはならないよなあと思いながら楽しくみています。

 

一番感心するのが、ゴンさんとつり銭漁りババア・緑の部屋の中の模様です。

 

6畳一間の狭い空間によくあれだけの生活用品をびっしりと、かつキッチリと整頓配置され、自分好みの部屋づくりがなされているなあと感心すると共に、あんな生活も案外居心地良いのかもしれないなあと羨ましくも思ってみています。

 

ゴンさんはちょっとタバコを吸い過ぎで、いつもタバコを吸うときベランダに出て来るのですが、そのベランダにゴウヤが茂っていて「これリアルならヤバイ植物栽培してるってことだろ」とツッコミたくなります。

 

ゴウヤにしているところにコンプライアンスとかいうドラマの限界を感じてしまいます。

 

武田真治がバーのママ役で登場した時は、さすがにビックリしました。

 

筋肉体操でブレイクしたとはいえ、その筋肉もりもりのオネエというところが、ドハマりしていて気持ち悪さは感じませんでした。

 

それどころか、武田真治もこういう役ができるようになったのか、成長したなあと感じました。

 

なんせ彼の演技している姿は「若者たち」の頃しか思い出せなかったので、超久しぶりに演技をみられて嬉しいです。

 

演技力もドラマとバラエティ両方で鍛えられているせいか、あの個性的過ぎる役をさすが自然と演じていて期待を裏切らず、バーのママが持っている心のやさしさをうまく醸し出しています。

 

自動販売機の底を漁っている婆さん役が誰なのかとみると、なんとベテラン名女優の三田佳子だったのにも驚ろかされました。

 

このドラマは、とにかくキャストが驚きなのです。

 

息子の事件があってからすっかり株を下げてしまった名女優ですが、こんな役もやるようになって過去の栄光をかなぐり捨ててまでやり直すという覚悟が伝わってきます。

 

美しい年齢不詳女優吉田羊が、薄汚れた作業服を着たシングルマザー役で頑張っている姿が、いつもの颯爽とした自立した独身女風の演技とギャップがあって、しかもちょっと謎めいているところも気になります。

 

ゴンさんは、中村倫也の代名詞「ゆるふわ」全開のキャラ設定ですが、入れ墨やパリピーで雰囲気を出そうとしているところはちょっと「無理してる感」を感じます。

 

彼はやはり「崖っぷちホテル」のツンデレシェフ役の方がハマっています。

 

人との距離感がわからない不思議系男子を演じるのは、素がそもそもそんな感じの方なので演技が一本調子になりがちです。

 

同じような役を別ドラマでやりにくくなり、視聴者から飽きられることが懸念されます。

 

欲を言えば、視聴者の個人差はあるでしょうが、ちょっと気を抜いて笑えるシーンがほしいところです。

 

ずっとしんみりと深刻にみて終わって人物像をいろいろ真剣に考えてしまい、凪を引きずってこっちまで深刻になっていることに気づきます。

 

後味が良いとはとても言えるストーリー展開ではないので、笑えるシーンも作ってほしいところです。

 

凪以外の登場人物の個性が強すぎて「こんな人は現実にはいないだろう」という人ばかりですが、凪の気持ちはわかります。

 

会社を辞めて「お暇」に入った経緯も理解できる範囲です。

 

続けて観ていますが、不思議と凪の印象はそれほど強く残りません。

 

それより凪を取り巻く周りの人物のことをあれこれと考えてしまいます。

 

凪はゴンさんと元カレのどちらを選ぶのか、もしくはどちらも選ばないのかが今後のストーリー展開のポイントです。

 

さらに「お暇」の期間のストーリーですから、「お暇」の期間が終了したら凪はどこへ向かって羽ばたくのかもポイントです。